脱・不快な睡眠!寝汗を改善する方法

脱・不快な睡眠!寝汗を改善する方法

 

人は、眠っている間にも汗をかきます。健康な人の場合だと、一晩でだいたい200㏄、およそコップ一杯分の汗をかくそうです。

とはいえ、朝起きたらシーツやパジャマが汗でぐっしょり濡れていたなんて嫌ですよね。また、過剰な寝汗はストレスや病気が原因だったりするんです。

ここでは、寝汗の原因とその対策を説明していきます。ひどい寝汗を改善し、快適な睡眠と寝起きを手に入れてみてください。

 

1. なぜ寝汗をかくのか

まず、汗の役割とはなんでしょうか。ずばり、体温の調節です。汗に含まれる水分が蒸発するときに熱が奪われるため、体温を下げることができるのです。

寝汗の役割もそれと一緒で、寝ている間の体温を調節するためのものです。昼間に使った脳を休ませようと、睡眠中は体温が1℃前後下がります。体温を下げるときに寝汗によって熱を体外に出そうとするのです。

しかし、寝ているときの部屋の温度が高かったり、湿度が高くムシムシしていたりすると、汗をかいても体温が効率的に下がらずに大量の寝汗をかいてしまうことになるのです。

 

寝汗の原因とは?

 

 

2. 寝汗をかく原因は?

ここからは、寝汗をかいてしまう原因についてお伝えしていきます。一概に原因といっても、寝るときの環境や日々の生活など様々なものがあります。

 

①部屋の温度や湿度が高い

 

先ほども言いましたが、部屋の温度が高かったり湿度が高かったりすると、体の温度がうまく下がらずに汗をかいてしまいます。

だからといって、一晩中エアコンを同じ温度でつけっぱなしにするのも体温調節が上手くいかず寝汗の原因になってしまいます。

 

②汗が吸収されない

 

パジャマや寝具の吸水性が悪いと、寝汗をあまりかいていなくてもその汗が残り、寝汗がひどいように感じてしまいます。

汗をかいてずっとそのままになっていると匂いや汗疹の原因にもなりますので、汗を吸ってくれる環境を作ることは大事なのです。

 

寝汗

③寝る前に熱い風呂に入る

 

入浴は、副交感神経を優位にする効果があります。副交感神経は体をリラックスさせてくれるので睡眠にとても良いのですが、風呂の温度が熱すぎると逆に交感神経を高めてしまいます。交感神経が優位になると体が活発な状態になってしまうため、睡眠の質が落ちてしまいます。また、体温が下がりにくくなるため寝汗をかきやすくなるのです。

 

④お酒の飲みすぎ

 

寝る前にお酒を飲むと、アルコールを分解して体の外に出そうとするため寝汗をかきやすくなります。また、お酒を飲むと体がぽかぽかするようにそもそもアルコールが体内に入ることで体温が上がります。

 

⑤ストレス

 

緊張すると汗をかいたり、危ない場面に冷や汗をかいたり、激しい痛みに脂汗をかいたりと、人はストレスによって汗をかきます。最近なぜか寝汗を大量にかくようになったという方は、ストレスがたまっているのかもしれません。

 

⑥ホルモンバランスの崩れ

 

生理前などホルモンバランスが崩れると、精神的や肉体的に様々な変化が起こります。特に、排卵以降はホルモンの働きによって普段よりも体温が高くなります。そのため、いつもよりも寝汗をかくようになってしまう人もいるようです。ですが、生理が終わるなどホルモンバランスがもとに戻れば寝汗の量も通常に戻ることが多いようです。

 

 

3.寝汗を防ぐための方法

 

次に、寝汗を防ぐための方法について、大きく三種類に分けて具体的にお伝えしていきます。対策といっても少し気を付けるだけでできるものがほとんどですので、ぜひ試してみてください。

 

3-1. 睡眠の際の環境に関する対策

 

①吸水性の高い寝具を選ぶ

 

ポリエステルなどの合成繊維は吸水性が高くありません。綿などの天然繊維がおすすめです。汗がそのままにならず、不快感がなくなります。パジャマも同様に、天然素材のものを選ぶと良いでしょう。

また、暑いときでもかけ布団をかけてみましょう。何もかけないと逆に汗を吸ってくれません。タオルケットやリネンなど薄めの素材のものや、ひんやりとした冷感効果のあるものを選んでみましょう。

 

②室温や布団の中を適切な環境に整える

 

汗は体温を調節するためのものですから、周囲の温度や湿度が当然関係してきます。室温は夏の場合およそ25℃、冬の場合およそ18℃を保つようにしましょう。湿度は55%程度が理想的です。

また、室温より重要なのは布団の中の温度や湿度です。温度はおよそ33℃、湿度はおよそ50%を目指すと良いでしょう。布団の素材を変えたり、電気毛布や湯たんぽを使ったりして寝汗をかかない環境を作りましょう。

 

 

3-2. 寝る前に行う対策

 

①睡眠の90分前には風呂に入る

 

先ほども述べたように、眠る時は体を休息させるために体温が下がります。そのため、体温が上がってしまう入浴は眠る90分以上前には済ませておきましょう。

また、眠る90分前には入浴を済ませると、体が温まった状態から徐々に冷えていくので、自然と眠る時の状態ができあがって質の良い睡眠をとることができます。

 

②リラックスした状態で眠る

 

寝る前にはスマートフォンは使わずに、ブルーライトを浴びないようにしましょう。ブルーライトを浴びると脳が活性化してしまい、質の良い睡眠がとれません。

寝る前はストレッチや読書など、落ち着いてリラックスできることをするのがおすすめです。アロマを焚いてみるのも良いでしょう。リラックスすることで体温調節機能が上手く働き、スムーズに体温が下がります。

 

③寝る前に水分を摂る

 

寝汗をかかないためには水分を摂らない方が良いのではと思うかもしれませんが、寝る前には水分をしっかり摂りましょう。水分をしっかりとらないと、汗がべたついてしまいます。水分のあるさらさらな汗は蒸発しやすく、不快感を軽減できます。また、脱水症状を防ぐ意味でもおすすめです。

 

 

3-3. 常日頃から行う対策

 

①ストレスをためない

 

ストレスは寝汗をかいてしまう原因になります。適度な運動、適切な食事などストレスをためにくい生活をしてみましょう。

ウォーキングやランニングで汗を流す、ヨガやストレッチで心身ともにリラックスするなども大事です。

 

②刺激物を避ける

 

酸っぱいもの、辛いものといった刺激の強いものは、交感神経を優位にする働きがあります。交感神経が優位になると体が活発な状態になり、汗をかきやすくなってしまうのです。

また、コーヒーなどに含まれるカフェインも交感神経の働きを活発にしてしまうので、特に寝る前はできるだけ避けた方が良いでしょう。

 

 

3-4. あまりにも寝汗がひどいときは診察を

 

寝汗が原因で夜中に何度も起きてしまう、パジャマが寝汗でぐっしょり濡れているといったようにひどい寝汗でお悩みの方は、一度病院へ行って診察してもらうことをおすすめします。体に起きている何らかの異常が原因で寝汗が出てしまっている可能性があるからです。

気になるようなら、かかりつけの内科で診察を受けてみましょう。女性の場合は産婦人科でも構いません。

 

4. さいごに

 

 

ここまで、寝汗の役割や原因、対策についてお伝えしてきました。

寝汗の原因は人によって違います。自分の睡眠環境を見直すことが、改善の第一歩になります。また、寝汗の原因が普段の生活にあることも多いです。食事や運動など、生活習慣にも気を配ってみましょう。

寝汗を改善し、快適な睡眠を手に入れてください。