睡眠の質をアップさせることで、毎日のパフォーマンスが上がります。
では、質の良い睡眠を手に入れるための方法はあるのでしょうか。
今日から取り組める方法をいくつか挙げていきますので試してみましょう。
1:「睡眠の質」とは?

質の良い睡眠を取ると、人体の成長、心身の健康などにプラスの影響を及ぼすことができます。
しかし、当然のように使われている「睡眠の質」という言葉。
「睡眠の質ってなんですか?」と聞かれると、はっきりとは答えられない人が意外と多いのではないでしょうか。
睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」があります。
ノンレム睡眠が「深い睡眠」で、レム睡眠が「浅い睡眠」です。私たちは、ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返しながら眠っています。
深い睡眠、つまり「質の良い睡眠」であるノンレム睡眠は、入眠直後の3時間に集中しています。ですから、睡眠の質をアップさせるには「入眠直後の3時間」の眠りを整えることが特に大事です。
単に「質の良い睡眠=時間の長い睡眠」というわけではないので覚えておきましょう。
2:安眠を妨げるものとは?

以下のものは睡眠の質を下げると言われています。
質の良い睡眠を手に入れるためにも、まずはチェックしましょう。
そして当てはまるものがあるのであれば、できる限り改善していくべきです。
・つい考えてしまう「外敵」
「実際に今発生していること」ではない、自身の後悔、プレッシャー、懺悔などが思考を支配してしまい、いわゆる「考えすぎて入眠できない」というコンディションになる可能性があります。
・入眠直前の食事
入眠直前に食事をすると、眠りながら消化をすることになります。これが内臓にダメージを与えるため、睡眠の質がダウンする可能性が高いです。
・悪夢
「起きているときのストレス」などによって悪夢を見ると言われています。また、室内の湿度が高い、温度が高い・低い、ベッド・布団・枕などが身体になじまない、などのせいで寝返りがしにくくなり、質の良い睡眠が取りにくくなる場合があります。
3:上質な睡眠を手に入れるために今すぐ行えること

睡眠の質をアップさせるための具体的な手段を紹介します。
3-1:起床直後に日光を浴びる
人間の体内時計のサイクルは約25時間と言われているため、普通に生活しているだけでは「生活リズム」がおかしくなっていくのがある意味当然です。
ですが、朝の起床直後に日光を浴びることで、体内時計をリセットすることが可能です。
太陽を目視する必要はなく、太陽の光を浴びるだけで、「メラトニン」というホルモンの生成を抑えることが叶います。
メラトニンは睡眠の質を高めるホルモンですから、「今起きたい」と思っている朝には邪魔な物質であると言えます。
夜はできるだけ部屋を暗くし、朝起床したら太陽の光を浴びることが大事です。
また、「休日だから普段より遅く起きる」というのも、睡眠の質を下げる原因になってしまいます。できるだけ、毎日同じ時間帯に起きるようにしましょう。
3-2:朝ご飯を十分食べて、夕ご飯はたんぱく質を多めに

朝ご飯を十分に食べて、その日活動するためのエネルギーを手に入れましょう。
そして、夕ご飯ではたんぱく質を多めに摂取することをおすすめします。たんぱく質は、質の良い睡眠を取るために重要な「セロトニン」の材料ですし、身体の修復を進める働きもあります。
乳製品、卵、魚、肉など必須アミノ酸を豊富に含有したたんぱく質をどんどん採ることを心がけてください。
ちなみに、辛い食べ物などの刺激物を摂取すると「交感神経」が優勢になって、身体の中が熱くなり、入眠しにくくなります。ですから、夕ご飯ではあまり刺激物を食べないようにしましょう。辛い物を食べたいのであれば、昼ご飯にしておくのがおすすめです。
また、先ほどもお伝えしましたが、胃に負担をかけることになるので、あまり遅い時間に夕ご飯を食べないようにしましょう。
3-3:昼寝の効果
午後に15分前後の昼寝をすると、夜に質の良い睡眠を取りやすくなります。
昼寝によって疲れを適度に癒し、そのあとの学習能力、集中力、生産性などをアップさせる効果が望めます。
また、夜間の睡眠に比べると昼寝には3倍ほどの作用がありますので、あまり長時間昼寝をする必要はありません。むしろ昼寝の時間が長すぎれば、当然夜に入眠しにくくなります。
ちなみに、お歳を召した方なのであれば昼寝は30分くらいにしておくと良いでしょう。これにより午後に眠気を感じにくくなり、注意力や認知能力がアップするとされています。
もちろん、必要性を感じないのであれば無理に昼寝をしなくても大丈夫です。
3-4:運動で睡眠の質をアップさせる

日々適度に運動することで、毎日質の良い睡眠を取りやすくなります。
ですが、「忙しくて運動をする時間がない」という方も少なくないはずです。
そういった皆さんに向いているのが、「ストレッチ」です。布団やベッドでも行えます。
ストレッチには血液の巡りを整える作用があり、血流が良くなれば、「深部体温」が速やかにダウンしますので、質の良い睡眠を取ることができます。
ストレッチで深部体温がダウンするまでには60分ほど要しますので、入眠したい時間の60分前にストレッチを行っておくことを推奨します。
3-5:音楽の力で質の良い睡眠を手に入れる
ストレスが蓄積すると、交感神経が優勢になり、脳が活性化し、入眠しにくくなってしまいます。ですから、睡眠の質を上げるためにはストレスをほどよく軽減することが大事です。
音楽にはストレスを緩和する働きがあります。クラシックなど心身が落ち着く音楽を聴きながら入眠してみてはいかがでしょうか。
3-6:部屋の温度を調整して睡眠の質を向上させる
部屋の中の温度が16~26度くらいだと、睡眠の質が良くなると言われています。
夏場に寝具を用いるのであれば26度がベストとされており、28度以上になってしまうと睡眠の質がダウンします。
そして、冬場は16~19度くらいだと質の良い睡眠を取りやすくなります。
また、湿度は50~60パーセントくらいにしておくのが最適です。
「夏(冬)はどうしても寝るときに部屋が暑くなる(寒くなる)し、それが当然だと思っていた」という方は、改善していきましょう。
4:質の良い睡眠で健康的な日々を

多くの現代人が日々ストレスに晒されており、睡眠関係の悩みを持っている人が少なくありません。色々な引き金によって不眠症状が出ますし、様々な要因が複合している場合も多いです。仕事のパフォーマンスが落ちたり、眠っても疲労が残ってしまったりするのであれば、毎日の睡眠を見直してみましょう。質の良い睡眠を確保することで、日中満足いく動きができるようになりますし、心身も健康になっていきます。
生活する中でなにかうまくいかない事がある場合は、「睡眠の質」にも目を向けることが重要であると言えます。